大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(オ)598 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士工富工の上告理由第一点ないし第三点について。

上告人は原審において「上告人が昭和二六年九月一日以降本件家屋において料亭

を経営し、該家屋を占有中であるが、右占有は同年八月中被上告人との間に成立し

た賃貸借契約に基くものである。右の主張に反する従前の主張はこれを撤回する。」

と陳述していることは記録上明らかである。これに対し原判決は上告人主張の賃貸

借の成立した事実は認められないとした上、前記昭和二六年九月一日以降における

上告人の本件家屋に対する占有は正権原に基かない不法のものであると判断してい

ること判文上明白であるから、原判決には何ら違法はない。所論は結局原審におい

て主張する事実と異る事実を前提として原判決の違法を主張するに帰し採用するに

足りない。なお、第二点末段において、原判決には「原告の請求せざるところを裁

判した不法がある。」と主張するが、被上告人(原告)が、上告人に対し昭和二六

年九月一日以降の不法占有による損害の賠償を求めていることは、記録上明瞭であ

つて、所論も採用のかぎりでない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官河村又介、同本村善太郎は病気のため署名押印することができない。

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裁判長裁判官 垂 水 克 己

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